最近話題の『腸内フローラ検査』。
自分にぴったりな『腸活』をするなら絶対検査はしておきたいところ。
とはいえ、腸内フローラ検査はどれも価格が2万円程度とかなり高額で、美容に関係する項目以外にもたくさん検査されてしまう。
そんな時に見つけたのが『腸内博士』。
- 女性ホルモン(エクオール)
- 痩せホルモン
- 幸せホルモン
- 腸内環境の多様性
- 腸内美容年齢の判定
検査項目が美容に特化してるし、他の腸内フローラ検査キットより1万円以上低価格。
これは私にぴったりの腸内フローラ検査だ!と感じてすぐに商品ページの口コミをチェック。
- 気軽に受けれるのが◎
- 尿のエクオール検査よりいい!
- 結果が出るのが遅い
- 検査結果が不安を招く
ネガティブな口コミもいくつか見つかりましたが、前々から腸内フローラ検査を受けたかった私は他の製品より価格が安く、検査項目が美容に特化してる腸内博士をさっそく購入しました。
私の腸内博士の検査結果を公開!
女性ホルモン
私が腸内博士を受検した最大の目的は『腸内にエクオール産生菌が生息しているか』を知りたかったからです。
以前に受検したヘルスケアシステムズのソイチェックで尿中にエクオールが全く検出されなかった理由が明確になりました。
ソイチェックを受けた結果はエクオール検査キット「ソイチェック」の信憑性は?4,000円の価値がある理由の記事で詳しく解説しています。
痩せホルモン
幸せホルモン
腸内環境
腸内博士を購入して良かったこと
根拠に基づく対策に必要な『根拠』が得られた
エクオール産生菌がいない理由の仮説を低コストで立てれた
エクオール産生菌を保有するための方法を思いついた
根拠に基づく対策に必要な『根拠』が得られた
エクオール検査は意味ない?薬剤師&臨床検査技師が受ける目的・結果の見方を解説!でも詳しく解説していますが、エクオール産生能は3つのパターンに分類され、適切な対策も異なります。
タイプ | エクオール産生菌 | エクオール産生能 | 対応 |
---|---|---|---|
Type1 | 保有してる | あり | 大豆食品でOK |
Type2 | 保有してる | なし | 生活習慣・食生活の見直し |
Type3 | 保有してない | なし | サプリメント摂取 |
この結果から、エクオール産生菌を保有していない私は大豆食品の摂取や食生活・生活習慣を見直してもエクオールが産生されることはなく、サプリメントでエクオールを補うことが現時点で最も合理的な対策と判断できます。
エクオール産生菌がいない理由の仮説を低コストで立てれた
エクオール産生能と腸内細菌叢および、食習慣、生活習慣関連因子についての検討ではエクオール産生能について下記のように考察されています。
- エクオール産生菌は閉経後女性のを97%の人が保有している
- エクオール産生菌含保者の22%はエクオールを産生できる
- エクオールが産生できる人はできない人と比べて腸内細菌が有意に多様
上記見解と今回の検査結果から私がエクオール産生菌を保有していない理由は食生活・生活習慣の乱れではなく、エクオール産生菌そのものを摂取していないからと推測します。
理由①
今回の検査結果から腸内細菌の多様性はやや良好な状態であることが分かりました。
つまり、エクオール産生菌を保有・活動できる条件は整っているためプレバイオティクス(腸内環境の改善)によってエクオール産生菌を保有できるようになる可能性は低いと思われます。
エクオール非産生者が毎日納豆を食べたら1年半後にエクオールを産生できるようになったという事例を見つけましたが、1ヶ月間大豆イソフラボンを摂取し続けてもエクオール産生能力は獲得できなかったという報告もあります。
どちらの事例も腸内フローラを検査していないので、エクオール産生菌保有の有無は不明ですが、1つの仮説として前者はType2(エクオール産生菌を保有しているけどエクオール産生能がない状態)、後者はType3(エクオール産生菌を保有していない状態)だったのではないかと推測します。
理由②
実は同時期に私のパートナーがAtlasの腸内フローラ検査を受検しています。
検査の結果、腸内フローラの多様性は良好でしたがエクオール産生菌(Bifidobacteriumu animalis、Lactobacillus sp、Lactococcus lactis)は検出されないという私と全く同じ結果が得られていました。
- 日本人女性の97%がエクオール産生菌を保有している
- オーストラリアの研究で男性は女性よりもエクオールを産生できる人が3.11倍高いという結果が得られている
- 私のパートナーはエクオール産生菌を保有していない
- 私とパートナーの腸内環境はそこそこ良い状態
上記2つの理由から、エクオール産生菌保有の有無はプロバイオティクス(生きた菌を摂取すること)に依存している可能性が高いと推測しました。
エクオール産生菌を保有するための方法を思いついた
エクオール産生菌を保有していないなら、もはや外から摂取するしか方法がありません。
ということで、エクオール産生菌が含まれている食品を摂取することにしました。
現時点でエクオールを産生できることがわかっている菌種
エクオール産生菌含有食品を摂取使用にも、どんな菌がエクオールを産生するのかがわからなければ話が進みません。
調べたところ、エクオールをIn Vitro(体外)で産生できるのは現時点で29種類特定されていました。
Reference | Bacterium strain | Source | Reaction1 |
---|---|---|---|
Maruo et al., 2008 | Adlercreutzia equolifaciens | Human | Daidzein → Equol |
Minamida et al., 2006 | Asaccharobacter celatus AHU1763 | Rat | Daidzein → Equol |
Minamida et al, 2008 | Asaccharobacter celatus gen,nov.sp. nov strain do03 | Rat | Daidzein → Equol |
Ueno and Uchiyama, 2002 | Bacteroides ovatus | Human | Daidzein → Equol |
Tsangalis et al., 2002 | Bifidobacterium | Human | Daidzein → Equol |
Tsangalis et al., 2002 | Bifidobacterium animalis | Pure culture | Daidzein → Equol |
Raimondi et al., 2009 | Bifidobacterium sp (22 strains) | Human | Daidzin → Daidzein |
Hur et al., 2000 | Clostridium sp HGH6 | Bovine | Daidzin → Dihydrodaidzein |
Tamura et al., 2007 | Clostridium-like bacterium | Human | Daidzin → Dihydrodaidzein |
Matthies et al., 2008 | Coriobacteriaceae sp MT1B9 | Mouse | Daidzein → Equol |
Matthies et al., 2008 | Coriobacteriaceae sp MT1B9 | Mouse | Genistein → 5-Hydroxy-equol |
Wang et al., 2005 | Eggerthella sp Julong 732 | Human | Dihydrodaidzein → Equol |
Kim et al., 2009 | Eggerthella sp Julong 732 | Human | Dihydrodaidzein → Equol |
Yokoyama and Suzuki, 2008 | Eggerthella sp YY7918 | Human | Daidzein → Equol |
Decroos et al., 2005 | Enterococcus faecium | Human | Daidzein → Equol |
Tamura et al., 2007 | Escherichia coli (HGH21 and HGH6) | Human | Daidzin → Daidzein |
Yu et al., 2008 | Eubacterium sp D1 and D2 | Pig | Daidzein → Equol |
Decroos et al., 2005 | Finegoldia magna | Human | Daidzein → Equol |
Decroos et al., 2005 | Lactobacillus mucosae | Human | Daidzein → Equol |
Wang et al., 2006 | Lactobacillus sp Niu-O16 | Human | Daidzein → Equol |
Ishimi et al., 2008 | Lactococcus garvieae (Lc 20-92) | Human | Daidzein → Equol |
Ueno and Uchiyama, 2002 | Ruminococcus productus | Human | Daidzein → Equol |
Matthies et al., 2009 | Slackia sp HE8 | Human | Daidzein → Equol |
Matthies et al., 2009 | Slackia sp HE9 | Human | Genistein → 5-Hydroxy-equol |
Jin et al., 2009 | Slackia equolifaciens (Strain DZE) | Human | Daidzein → Equol |
Jin et al., 2008 | Strain PUE | Human | Purarin → Daidzein |
Ueno and Uchiyama, 2002 | Streptococcus intermedius | Human | Daidzein → Equol |
Decroos et al., 2005 | Veillonella sp | Human | Daidzein → Equol |
Decroos et al., 2005 | Mixture of Lactobacillus mucosae EP12, Enterococcus faecium EP11, Finegoldia magna EP13, and Veillonella sp | Human | Daidzein → Equol |
出典:Equol: History, Chemistry, and Formation
このうち、ヒトから採取した菌種でエクオール産生能を評価できたのは22菌種。
この22菌種の中から食品として手軽に摂取できる菌を探しました。
Lactococcus garvieaeはイタリアのチーズに含まれているらしい
Lactococcus garvieaeはイタリアのチーズに含まれていて、人間の便からも分離されていることが報告されています。
Lactococcus garvieaeが含まれていて日本で購入できそうなチーズの種類は、大塚製薬さんから論文投稿されていたので参考にさせてもらいました。
- Lactococcus garvieaeはイタリアのPDO(生産地呼称制度)チーズから高頻度に検出されている。
- 実際にLactococcus garvieaeが検出できたチーズは下表に示す7種類。
トーマ・ピエモンテーゼ | ラスケーラ |
ブラ・ドゥーロ | ブラ・テネーロ |
ムラッツアーノ | カステルマーニョ |
ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ |
- 日本国内での入手に限定するとブラ・ドゥーロを除く6種類のチーズからLactococcus garvieaeが検出された。
この中からLactococcus garvieaeが高頻度に検出されることが報告されているトーマ・ピエモンテーゼをチーズ専門店のLAMMASさんで購入しました。
このように、腸内博士で検査するとこれだけの考察ができる情報量が手に入ります。
腸内博士の微妙な点・デメリット
改善提案がサプリメントの摂取
アドバイス内容に既視感がある
結果のデータソースが不明
改善提案がサプリメントの摂取
サプリメントで補えるとはいえ、私は最終的に大豆食品を摂取して自分の体内でエクオールを産生できるようになりたいと思っています。
今回の私の検査結果は『女性ホルモン産生菌が0.00%』という結果でした。
私としては女性ホルモン菌を体内に宿す方法を1番知りたかったのですが、貰えたアドバイスは『サプリメントを摂取しましょう』だけ。
エクオール産生菌を体内に宿す方法は各種研究でも成果が得られていないので、私が求めているアドバイスがもらえないのは仕方がないことですが、少し残念な気持ちになりました。
アドバイス内容に既視感がある
全体を通して、アドバイスの内容はこんな感じ。
- 乳製品を摂取しましょう
- 大豆食品を摂取しましょう
- 魚の油を摂取しましょう
- 禁煙しましょう
アドバイスは私の結果に応じてパーソナライズされたものではなく、腸活でよくある一般的な内容でした。
まぁ、腸内環境を整える方法はこれしかないってことなんだと思います。
結果のデータソースが不明
解析結果はA~Eの5段階で評価されます。
腸内フローラの解析を担っているマイキンソーのビックデータを基準に評価しているのかな?と推測しますが、マイページ上からは評価方法が読み取れませんでした。
腸内美容年齢は腸内博士独自の評価方法なのでマイキンソーのデータは応用できなさそうだし、一体この判定はどこからきたものなのか。。。
こんなモヤモヤが残ります。
とはいえ、腸内博士は美容に特化した腸内フローラの存在比率を知れる最安の検査です。
これから実践すること
- 食生活の改善
- Lactococcus garvieaeが検出されたチーズの摂取
食生活の改善は下記を日々の食事に取り入れます。
- お味噌汁・納豆・豆腐・豆乳等の大豆食品の摂取
- キムチ(発酵食品)の摂取
- わかめ・昆布等の海藻類の摂取
Lactococcus garvieaeが検出されたチーズの摂取はイタリア産のチーズ(トーマ・ピエモンテーゼ)を毎日少しづつ摂取します。
2つのネガティブ要素
- 1ヶ月間大豆イソフラボンを摂取し続けてもエクオール産生能力は獲得できなかった
- プロバイオティクスの定着抵抗性
1ヶ月間大豆イソフラボンを摂取し続けてもエクオール産生能力は獲得できなかった
非エクオール産生者に1ヶ月間100mg/日の大豆イソフラボンを摂取させてもエクオール産生能力は獲得できなかったようです。
プロバイオティクスの定着抵抗性
常在細菌群が外来性の病原微生物の定着(colonization)に抵抗性(resistance)を示すメカニズムの総称.定着抵抗性,感染抵抗性などと訳されることが多い.大きく分けて直接的CRと間接的CRがある.直接的CRは常在細菌が産生する抗菌物質による病原細菌の殺菌や,栄養素などの生息環境を病原細菌と競合することで外来細菌を排除する機構である.一方で,間接的CRは常在細菌が宿主の抗菌免疫やバリア機能を高めることで,宿主免疫依存性に外来細菌を排除する機構である.
出典:実験医学Online
要約すると
- 今の腸内細菌による相互作用
- 自分の免疫機能
上記2点によって外から摂取した生菌は体内に生着しにくいことが分かっています。
とはいえ
- 今の腸内細菌による相互作用については、食事・生活習慣の改善によってエクオール産生菌が住みやすい環境を作ればクリアできそう?
- 自分の免疫機能については、病原性を示さなければ排除しない可能性はない?
腸内博士の口コミ・評判に対するレビュー
- 気軽に受けれるのが◎
- 尿のエクオール検査よりいい!
- 結果が出るのが遅い
- 検査結果が不安を招く
気軽に受けれるのが◎
採便する必要があることと価格が1万円弱とそこそこ高額なので手軽には検査できないです。
尿のエクオール検査よりいい!
用途が別なのでどっちが良いかは判断できないです。
エクオールそのものを調べるなら尿検査ですし、エクオール産生菌の有無を調べるなら腸内博士。
下記のフロー図に示すように目的に応じた使い分けが必要です。
結果が出るのが遅い
私の場合、8月13日に便を郵送して結果が出たのが9月7日、所要時間は3週間。
腸内フローラ検査は報告に1ヶ月程度の時間がかかるのは一般的なことなので、3週間で結果が出るならむしろ早い方です。
検査結果が不安を招く
良い結果だと喜んで悪い結果だと受け入れないというのはただの占いです。
検査は根拠に基づく施策を実践するには必須。
不安を現実のものにしないためにも検査結果を受け入れて、食・生活習慣を改めるべきです。
腸内博士を500円オフで購入する方法
腸内博士を公式ショップで購入した場合に限りますが、クーポンコードを入力すると500円オフで美容に特化した腸内フローラ検査を受けれます。
- 下記URLから公式ショップにアクセス
- 備考欄とクーポン欄にコード入力する
■備考欄 :885047300129
■クーポン欄:syoukai_500
公式ショップでの注文に限ります。
過去に受検していない方に限ります。